day197 それぞれの地獄
以前、美人でちょっとスキャンダラスなアナウンサーが(名前忘れたけど)、バッシングに対して「あなたの地獄と私の地獄は違う」と言っていた。
こんな若くて綺麗で好きな仕事をやっている人の地獄って何?と思ったけど、彼女には彼女のおおっぴらに言えない地獄があるんだろうな。でも彼女は若いながらも、誰にも地獄がある事を知っていたのだ。
他人から見れば、私も恵まれた人間だったと思う。好きな仕事をし、仕事場(アトリエ)を持ち、可愛い猫たちと優しい夫が居て、推し活動もなかなかにやれている。やっかみで意地悪される事もあったけど、根拠のない自信家ゆえなんとも思わなかった。
ところが。今は。生きながら地獄に放り込まれた。在家出家ならぬ在家往生(地獄行き)だ。それでももぎ取られたのはその中の「優しい夫」のみ。
私の周りでは、いかに生き地獄で苦しんでいる人が多いのだろうか。知っているだけでもかなりの数なので、もっといるだろう。
楽しそうにすれ違った人も、Facebookでリア充な日常をアップしている人も、それぞれの地獄を生きているのかもしれない。
自分のことなら自分でなんとかできるかもしれないけど、夫の死はどんな努力しても、もう変えられない。私は今後も、地獄で苦しみながらなんとか這いつくばって生きるしか方法がないのだ。