day271 言動と行動
のぶを失って、気が付かされたこと、この世の真実を知ったことがいくつかある。
そのひとつが、人の言動と行動の不一致。もちろん自分自身を含め、人は言動をなんて都合の良いように使っているのだろうと言うこと。
この写真は、お寺の前に掲げられている言葉。定期的にTwitterでツイートされてその度話題になる。
人はいくらでもウソをつく。ウソと言うと悪い物のようだけど、相手を傷つけないための言い回しだったり、上手いセールストークなんかも含まれるからある種の人間の知恵のような物かもしれない。その中から自分本位なウソはいくらでも出てくる。それでも言語は人間の最大のコミュニケーションツールだろう。
しかし人間の行動は嘘をつけない。今は、行動こそが人間の真の姿だと思っている。
のぶは寡黙な人で、軽くベラベラとおしゃべりする人ではなかった。本当はもっといろいろ、くだらないことをおしゃべりして欲しかったけど。
だからのぶをよく理解できていなかったのかもしれない。
のぶは無くなる少し前、私にウソをついていた。私はのぶはウソをつかない人だと思っていたのでそれがウソだと見抜けなかった…というより、薄々感じてはいたけど、ウソだと思いたくなかった。
私がウソが嫌いだとのぶは知っていたと思うけど、それでもウソで毎日を過ごさなくてはならなかった。苦しかったと思う。
本当に生きているのが嫌になる。