まごころのぶ

2021年1月10日に急逝した愛する「のぶ」の生きた足跡です

day362 重い

のぶの命日が近づくにつれて、悲しみが重くなって来た。のぶは去年のお正月も楽しめなかったと思う。どんどん生きるのが辛くなっていた。

 

私は寄り添っていたつもりでいた。1日のほとんどを働いて過ごしたし、のぶの病気にも理解あるつもりでいた。でも全く出来ていなかった。

 

思い返せば、私の周りは比較的、心の病を抱えている人が多く出会っていると思う。特に私のやっていた教室には何人か来ていた事がある。それぞれ全く違う症状で病院に通い(療養中で就業してない人が多い)、どのくらい長く患っているとか、症状については特別説明があったわけではないけど、何か趣味に熱中するのは良いことだと思い、丁寧に教えたつもりだった。ただ、長続きした人はほとんどなく、その度自分の無力さを感じていた。自分の言動で嫌われてしまったんだと思う。みなそれぞれに症状は違う。いつもどれが正解かわからなかった。

 

のぶに対しても、私は不正解ばかりだったと思う。のぶは優しいから私を否定するようなことを言ったりする事はなかった。でもたまに私の方が限界を感じる事があった。言葉や言動に現れなくても、これは間違っていると感じることはよくあった。のぶの通っている医者に相談してもダメだった。

 

私は一度、もう20年近く前に心療内科に行った事がある。立ち上げたばかりの自営の仕事がものすごく忙しく、アトリエを建てたはいいけど、そのあと何も楽しいと感じなくなった。生きているのが辛くなり、医者で薬をもらった。ただ仕事は同じようにほぼ続けていたし、お教室も生徒が多い時期だったので一度も休む事なく続けた。1年くらい薬を飲んだらほぼ治ったので軽くて済んだと思う。それ以来ぶり返していない。

 

のぶが亡くなって生きているのが辛いし、自分のせいでのぶが死んじゃったのかとか、自分を責める気持ちは常にあるけど、20年前の死にたい気持ちとは全然違う。あの時は理由もなく生きているのが辛かったけど、今は悲しい理由がはっきりしている(だから医者に行こうとは思わない)。

 

のぶにどう対応したら良かったのかもいまだにわからない。タイムリープが起きてもしやり直せたとしても、正解に辿り着けるかどうかも自信がない。苦しみを分かち合うことすら出来なかったから。