まごころのぶ

2021年1月10日に急逝した愛する「のぶ」の生きた足跡です

アトリエベベの生徒さんにお知らせ

2021年4月より、アトリエべべ人形教室は、当分の間、フリースクールになります。つまり、月謝・おけいこ代はいただきません。教室の内容はこれまで通り、変わりません。

★1年以上在籍経験のある生徒さん(現・在籍、過去在籍問わず)のみ

★1年未満の生徒さん、または新規入会の方につきましては合計12か月の在籍を超えてからフリー(無料)になります

★毎週火曜・土曜に教室を開放します。これまでと同じように予約推奨します。当日参加もOKですが、席が密にならないように、なるべくご連絡ください

★1か月1回~何度でもOKです。時間も1日1時間~6時間までご自由に

★指導はこれまで通りにいたします

★浜松教室は閉講しました

●なぜこのようなスタイルにしようと思ったかを記します(長いです)

私こといそべまりこは、1988年に東京で人形を学び始め、1996年にアトリエべべ人形教室を設立しました。今年で設立25周年を迎えました。本当に多くの人々に支えられてきたと思います。

これまで人形教室と展覧会で、主に静岡県中部地方に創作人形(球体関節人形)を広めたく、ゆるゆると頑張って来ました。

ところが、この1年、ご存じのとおり、世界が変わりました。新型コロナウィルスで、多くの仕事が業態を変えざるを得なくなりました。2008年のリーマンショック世界不況、2011年の東日本大震災の比ではないほど、この1年で多くのお店が閉じました。おけいこごと、というのは、まさに生活と心に余裕がないと成り立たないジャンルです。

アトリエべべの教室もこの1年、稼働はしていても、かなり厳しい状態でした。とはいえ、私自身の製作の仕事はお教室から少しシフトチェンジしたためにほどほど好調で、個人の収入はほとんど変わっていませんでした。

ただ、私にとって業態の変化よりもこの1年、夫の健康不安(コロナは全く関係ないけど)により生活の変化がずっと付きまとっていて、結果的に夫の死で、人生のターニングポイントに立たされました。

2021年1月に夫が逝って以来、浜松の自宅にまともに足を踏み入れることができず、ほとんどすべてを捨てて、猫たちだけ連れてアトリエに引き戻りました。なにもかも捨てて何処かに引っ越すことも考えました。もう何も欲しくないし、生きていたくもない、本当に絶望していました。

ただ、猫たちのためにも今後も私は生きなくてはなりません。亡くなった夫も悲しみます。私を救ってくれたのは、やはり製作でした。まだ完全復活とはいかないけど、少しずつ人形や着物を作り始めています。秋には2つ、展示会の予定を入れてもらいました。それまでには作品もある程度の数を仕上げていきたいと思います。

教室ですが、やはり、自分がずっと続けてきた宝です。失くしたくありません。夫もずっと応援してくれた仕事だし、人形をこの地に広めたいという気持ちはこれからも変わりません。

これからは自分の余生で、感謝を形にして返したいです(夫もそういう人でしたし)。だから、25年のお教室は、今後は無料で(あと25年?)やっていきたいです。無料ならみなさん来れませんか?別に定期的でなくても、たまにでも、逆に頻繁にでも、かまいません、時間も、午前だけでも午後だけでもOKです。もちろんお喋りやお茶もこれまで通りで!

 

ボチボチと人形や材料は人形を作る方(つまりは生徒さん達)に譲りたいと思っています。膨大な材料や作品がゴミになってしまうのは悲しいです。

アトリエべべをこれまで通り、「人形と関われる場所」にしていきたいです。自由に作品製作の場所に使って欲しいです。道具等はこれまで通り使って下さい。どうぞお気軽に遊びに来てください。