6回目の日曜日。のぶが亡くなった日曜日から6度目の日曜日。
私は前日に家出してアトリエでのぶが迎えに来るのを待っていた。手仕事しなから、tbsラジオ 日曜天国を聴いていた。呑気に。何も知らずに。
のぶはその日の朝、洗濯をしていた。苦しかったんだと思う。何故もっと早く苦しみに気がつかなかったのだろう。前日に家出したんだろう、早く戻らなかったんだろう。煮え切らない態度や私を引き止められなかったのは全て病気の苦しみのせいで、のぶの真意じゃなかった。それに気がつかなかった私は大バカだ。知っていたのに自分のわがままを通そうとした私は結果的に世界で最も大切な人を失った。罰を受けた。のぶに申し訳ない。
どうやっても時は戻らない。のぶは戻らない。
どうやったらのぶに詫びることができるのだろう。どうやってこの余生を生きていったら良いのだろう。
今日もラジオからは日曜天国が流れ、私は手仕事をする。11時45分、のぶが亡くなったの時間が来る。
日曜日はいつも、のぶは近くのセブンイレブンに行ってコーヒーと読売新聞を買っていた。のぶの代わりにこれからは私が買う。