まごころのぶ

2021年1月10日に急逝した愛する「のぶ」の生きた足跡です

day147 花束を君に

21回目の日曜日。

 

日曜日は私にとってのぶの日。会社がお休みののぶとは日曜日に最もよく一緒に出かけ、3回のご飯を共に食べ、TVで笑点大河ドラマを見てた。そして別れも日曜日。

 

日曜日の午前10時からの楽しみはTBSラジオの「安住伸一郎の日曜天国」を聴くことで、製作の仕事しながらはもちろん、のぶと出かける時も車の中で聴いていた。のぶも安住アナウンサーが好きだった。

 

ただ、のぶが亡くなってからは聴けないでいた。内容は違えども、ラジオのフォーマットやジングル、CMはほぼ変わらないのがラジオのいいところで、過去を思い出す音が多い。のぶが亡くなったのはこの番組を聴いている真っ最中だった。

 

自分が進歩したなと思うのは、ここ1ヶ月くらいはこのラジオを、苦しくなく聴くことができるようになった。もちろん思い出す。その時間は写経をしてやり過ごすことにしている。

 

今日、番組内のリクエストで、宇多田ヒカルさんの「花束を君に」がかかった。のぶと一緒に(録画で)見ていた朝ドラ「とと姉ちゃん」(2016年)の主題歌でもあった。ヒロインの出身地は浜松と設定されていて、遠州灘の方でロケもあった。序盤で舞台が東京に移ったけど。ヒロイン役の高畑みつきちゃんがNHKの「家族に乾杯」のロケで浜松に来た場所にも行ってみたりした。

 

花束を君に」の歌詞は、ドラマとはほぼ関連なく、2013年に亡くなったヒカルさんの母、藤圭子さんのことについてだ。歌の導入部分の「普段からメイクしない君が薄化粧した朝」というのは、お葬式の朝のことだ。

 

ヒカルさんは愛する母の死を作品に昇華するまで3年ほどかかっているということだ。苦しい心は誰にも見えないけど、遺族であるヒカルさんが一歩進むことができたことを、作品という形で我々は知ることができた。

 

大切な人を失った気持ちは自分だけのものだ。関係性にもよるけど、誰でも同じということはない。虚しさや喪失感罪悪感はずっと続いて消えることはないだろうけど、”表現”ということで、少なくすることはできるのかもしれない。

  

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