まごころのぶ

2021年1月10日に急逝した愛する「のぶ」の生きた足跡です

day 295 旧友(続)

昨日の続き、高校時代の旧友からの謎の手紙の件

 

私はハッとした。

 

そういえば、私の実家の筋向かいに、旧友の友達が住んでいる。

 

彼女(A子)も旧友と全く同じく、小中高と一緒の女子だ。ただ私は彼女とは友人ではない。共通の友人は何人かいるけど、彼女は私を嫌っていて、いつも無視をされていたし、どちらかといえば意地悪をされていた。私のやることが気に入らない感じだ。A子は地主の娘だし母親は議員(現在は引退)、子供時代は田舎の権力者だ。とにかくわがままで目立つ子が嫌い。子供なのにヤベー子だと思っていた。

 

そんな彼女は私の実家の筋向かい、A子の親の建てたマンションに住んでいる(実家の向かいはあらかた彼女の実家の持っている土地だったっけ。)昔はごくたまにばったり会うことがあると軽い嫌味を言われたものだ。

 

「あら○○さん(私の旧姓)じゃない?まだ結婚してないんだ!」

 

とか

 

「仕事場建てたんだ〜!人形ってそんなに儲かるんだ!」

 

とか。軽くイラっとすることを言われる。私の作品を一度も見に来たことは無いのに、作品を酷評された事もある。

 

私は今年、のぶを失って実家近くのアトリエに帰ってきたことを地元の同級生には誰にもいっさい言っていない。

 

だから旧友が手紙をくれたのは、A子が私を実家に出入りする私を見かけて、憶測で「あいつ出戻った」と話したんだと思う。それで今はまだ憶測なので、きっとA子は私とまだ交流がある旧友に、本当のことを聞いてよと言ったに違いない。すっごく想像できるわ。

 

聞いてどうするか、何も起こらない。A子が満足するだけ、あるいはさらに他の同級生たちに噂を流される程度だ。私には何のメリットもない。

 

だから私は旧友にも真実は話さない。別に嘘をつくわけではない。言わないだけだ。

 

40年以上知っている旧友にも言えないことはあるし、出会って間もない人に言えることだってある。要は信頼感だ。

 

中年になっても他人に信頼されないって、私より惨めな人生じゃん。