day282 朝ドラ
朝ドラを、毎日予約して帰宅後に毎日見るほど朝ドラ好きだったのぶ。
現在放送されている「おかえりモネ」は初回すら見ていない。私が代わりに見ている。
「おかえりモネ」はここ10年の仙台が舞台で、登場人物はみな東日本大震災の傷を抱えて生きている。
今日の主役は、モネの友人の父、新次(浅野忠信)だった。彼の妻は震災の日に行方不明になり、彼はいまだ愛する妻の死亡届を出せずにいる。漁師だった彼は海に出れなくなり、生活が荒れていた。その彼が、息子のために妻の死亡届に印鑑を打って一歩前に進む物語だった。
彼は言う。他愛のない事を言い合って、妻と笑い合いたかったって。そう、そんな些細なことなのだ。私の望みもその程度だ。違う仕事をしていても、趣味が違っても、1日の終わりに些細な事を喋りたいだけなのだ。
でも彼には仲間がいる。心配して集まってくれる人たち、いろいろ手を尽くしてくれる友人がそばにいる。母を失くしても立派に育った息子もいる。
私には居ないんだよ。誰も助けてくれない。それはドラマじゃない現実だ。
新次が一歩踏み出すのに10年近くかかった。私も踏み出せる日が来るだろうか?