day201 幸せ
私はこれまで、食べるものに困るほど貧乏したことがない。
学生時代まではほぼ親のすねかじりをし、社会人になってからは、浮き沈みはあったものの、なんとか自分の仕事でやって来れた。もちろん両親はじめ多くの人の手助けがあった。
一応は自分で建てた仕事場兼住まいがある。仕事場としてはもちろん猫を飼いたくて建てた。実際に今は猫がいる。近くの実家に住む母はちょっとめんどくさいけど、幸い介護の必要はない。買い物だけだ。
いまほとんど自分の時間は自分の好きに使っている。製作を主にする自営業はずっとそうだ。自由もある。私を縛るものはほとんどない。
私は幸せなのだろうか。他人から見ればそうかもしれない。
でも私は身体の半分を失っている。見えないけど。