day110 頼り
良い季節がやってきた。暑くもなく寒くもなく、湿度も低くて過ごしやすい時期、ゴールデンウィーク。なのに今年は日本中で旅行は自粛だ。
私もここ数ヶ月と同じく、ずっと家から出ない。雨でも気分が落ち込むけど、今日のような絶好のお出かけ日和にだって気分が落ち込む。
のぶと私はほとんど毎週末、どこかに出かけていた。特に気候の良いこの時期はあちこちに出かけていた。もう今後はそれもできない。
私は当たり前のようにのぶが毎週のように車でどこかに連れて行ってくれることに慣れてしまった。感謝を忘れていたのかもしれない。もともと独身時代からのぶは車であちこちするのが好きだったから。
私は長いこと個人事業者で自営業だし、自分のことは自分で出来ると思って生きてきた。でものぶと出会って結婚してからはのぶには頼りっきりだったと思う。のぶは家事もたくさん手伝ってくれていた。ゴミを出してくれた。掃除機をかけて、洗濯物を干し、食器も洗ってくれた。猫たちのご飯もやってくれた。
のぶはもういない。私を支えてくれた人は居ない。
のぶがいないことをあまりに悲しんでは、天国ののぶが悲しむけど、やっぱり絶対的に悲しい。毎日感謝をしているけど、涙が溢れる。