day393 グリ
今日はグリの誕生日。
グリは2002年生まれのロシアンブルーの女の子。生きていたら20歳だけど、8年前に永眠した。
とても小柄でかわいいマイペースお嬢さんだった。
グリは唯一、ペットショップで買った猫だ。生体販売反対の私が。
2002年当時、私は愛猫タマ(当時1歳の白猫、鰻屋さんの白猫母さんが産んだ猫)の相方を探していた。近所に住むアビシニアンが脱走してよくうちに遊びに来るとおおはしゃぎで走り回って、タマもうちを脱走してアビちゃんと庭を走り回っていたほど猫好きだったのだけど、アビちゃんが事故で亡くなってしまいタマは遊び相手がいなくなってしょげていた。
猫は縁だ。猫の方が飼い主を選んでいる。なかなか縁が降って来なかった頃、たまたまホームセンターのペットショップの前を通りかかった。
そこにグリがいた。グリは仔猫のように小さかったけどこの時すでに生後6か月。店員さんと話すうちに、この子はなかなか売れないけど小柄だから展示している、そろそろ展示も終わりかな、と。グリはお店を何店か転々としていたらしい。「その後はどうなるんですか?」と訊くと店員さんは口籠った。
だいたい知ってる、どうなるか。良くてブリーダーに返される。子供を産む種猫にされる。最悪は殺処分。お金にならなければ不用品。
ああもうこんなとこ来なきゃ良かった。ペットショップの猫全部は救えない。生体販売は大反対。猫で金儲けするシステム潰したい。
でもグリを見捨てることはできず、買った。買ってしまった。グリはうちの子になった。タマもグリを可愛がって仲良しカップルになった(でも両方去勢、避妊手術したので友達同士)。
グリは、タマが亡くなった次の年に亡くなった。グリが体調崩して寝ていたときに、グリの横にタマの太くて長いヒゲが落ちていた。ああ、迎えにきたんだと思った。タマは待ってたんだ。その次の日、グリはスーッと息を引き取った。
タマとグリは今でも私の宝物で、私の仕事が絶好調の時代にいつもそばにいてくれた。人や幸運を招いてくれた。ありがとう。ありがとう。いつも、どの猫にも感謝しているよ。