day309 小春日和
十一月に入って、風が冷たくなってきたけど日中の天気は良く、お出かけ日和が続きます。
今日も小春日和。過ごしやすいけど日の当たる場所で運動したり色々動くと汗をかくくらい。
一年のうちで今が一番いい気候かも。とても過ごしやすいお天気なのだけど、私は昔からこの小春日和に何故か不安感を感じていたのです。
幸せの中に潜んでいる不穏な雰囲気というか、幸せが長く続かないこととか。自分の被害妄想かもしれないけど、これまで幸せの後には必ずと言っていいほどの不幸せがやってきたことに怯えているのかもしれない。
思い出す。のぶと暮らしていたマンションで、小春日和の日に乾いた洗濯物を取り込もうとベランダに出て、気持ちいい風と日差しにうっとりしていると、急に不安になった。その心を見透かすように、救急車のサイレンが遠くで聴こえる。あるいは空の雲にちょっと怯える。しょっちゅうそんな不安感に襲われていた。
フォークの名曲「神田川」の歌詞は、貧しいけど愛を育む若いカップルが女性目線で描かれていて、最後のフレーズが「ただ、あなたの優しさが怖かった」という。作者の意図はわからないけど、私はこの気持ちが痛いほどわかる。愛する男性から愛されて幸せだけど、それがいつまで続くかわからない。幸せなど永遠に続くものではないと彼女は思っているのではないだろうか。何かに幸せを奪われるのが怖かったのでは。
神田川のカップルほど若くも清貧でもないけど、私の幸せはのぶの死で奪われた。90%は信じられない結果だけど、心のどこかで「やっぱりそうか」と思う自分もいる。やっぱり続かないよね、と。