まごころのぶ

2021年1月10日に急逝した愛する「のぶ」の生きた足跡です

day369 喪主は忙しい

去年の今ごろ、夫を亡くしてどん底な気分の私は、異常に忙しかった。愛するものを失ったのにこんなにやることがいっぱいなのか、とビックリしたものだ。

 

あちこちに連絡して、のぶの契約していたものを解約して1日終わったと思う。本人ではないのでいちいちのぶが亡くなったという説明もほとほと嫌になる。人間は死ぬのも後始末が大変だ。マイナンバー制度があるなら、一気に終了してくれれば良いのに。

day368 去年の今日

去年の今日は、のぶの告別式だった。

 

あまり覚えてないけど、のぶが天平仏のように穏やかで高貴で、眠っているように綺麗だった。

 

今日と同じく寒かった。たぶん氷雨だったと思う。

明日から自分はどうすればいいのかわからなくなっていた。

 

のぶがいない日々を考えられなかった。

 

まだまだやることは山ほど残されている。ワンちゃんをどうするとか。

 

ただただ途方に暮れていた。

day367 イライラ

今日は朝からイライラすることばかり。

 

銀行の引き落とし記録見たら、ドコモカードから昨日2回引き落とされている。電話するも繋がらず。(みな足止め食らうと思うので知っていると思うけど)大きい企業の代表電話の電話するとオペレーターにたどり着くまで何度もプッシュして5分くらいかかる。フリーダイヤルならまだしもナビダイヤルだと最悪)

 

結局仕事しながら、出かけながら、ランチしながらずーっと電話するけど「混雑のため再度おかけください」と強制的に切られるの繰り返し。

 

結局繋がったのは夕方。原因はカードの切り替えで請求が2つに分かれたのこと「カードナンバー違うので別請求ですね(そんなことも知らんのか)」とやっと会えたオペレーターに冷たくあしらわれる。だったら引き落としの請求元に前のカードと区別する「ゴールドカード」とかひとこと書けば、1日の問い合わせ件数がちっとは減って回線パンクしないで済むのに!

 

他にもドコモの回線の請求額が多すぎてドコモに問い合わせたくても今日はお店が休みだしネットはパスワード不明で見れない(自分の使っている携帯ではなく自分の契約で母に持たせている携帯)。明日ショップに行って来る。

 

ライフラインの引き落としなんかは常に金額をチェックしなきゃならないけど、たまびヘトヘトになる。自分のデータを調べるのに迷路みたいところ潜り抜けなきゃならないからめちゃくちゃ時間かかる!

 

day366 1年を過ぎて

正直なところ去年の今ごろ…のぶが亡くなった翌日は何をどうしていたか覚えてない。

 

たぶん前の日はアトリエから浜松の自宅、のぶの実家、病院、葬儀社なんかを回って、頭ぐるぐるしながら意識失ったような状態で何時間も運転してひとりまたアトリエに戻ったと思う。のぶの実家にワンちゃんをひとり置いてきたことを「どうしよう、どうしよう」と思って一睡もできなかったし、何も喉を通らなかった。

 

(動物ボランティアの知り合いに…深夜だったのでメールを…して待っていたけど、ついに返信は無かった)

 

ずっと心の中で助けを呼んでいたと思うけど、誰も助けには来ない。

 

目の前に、病院の人、警察の人、葬儀社の人、それから駆けつけてくれた叔父と叔母も居たのに、私は言葉も感情も失っていたと思う。目の前に横たわるのぶは冷たく何も話してくれない。

 

こんな思いをするために生きているのか、と自分を呪ったと思う。どこをどうやってアトリエに戻ったのかも不明だ。身も心もクタクタになっていたけど眠ることは出来なかった。

 

その次の日は否応なく葬儀の準備で(お通夜はやらずに納棺だけやった)、考える暇もなかったと思う。突然の喪主はあまりにも荷が重かった。でもたぶんやったんだと思う。

 

もう二度とこんな経験は無いだろうし、したくもない。

 

 

 

 

day365 命日(一周忌)

のぶが逝ってちょうど1年経った。季節が一周した。

 

最初は全然時間が経たなかった(時間が進んでいる感覚がなかった)。初盆の半年を超えたら早かったような気がする。実家を処分したのが、時間が流れ出すきっかけだったかもしれない。

 

時しか勝たん。人を治癒するのは時間なんだろうけれど、その時間が残酷だ。「いつかじゃない、今すぐ苦しみから救われたい!」と叫びたくなる。

 

一周忌法要は来週なので、今日は墓参だけだ。

 

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香花と、百合の蕾。来週くらいに咲くだろうか。今日も天気は晴れ。のぶらしい。戒名の「平安伸照」は、穏やかに周りを照らす人という意味だそうだ。のぶはいつも私を気遣っていた。そんな人だ。そういう人生だった。自分より誰かを気遣う人だ。この人の妻で私は幸せだというしかない。

 

毎月の墓参の後でに行っているのぶの実家。まだ空き地。

 

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跡地に咲くのは松葉海蘭(マツバウンラン)というオオバコの仲間の雑草のようだ。青紫はのぶの好きな色でのぶらしい花だと思う。

 

 

 

 

day364 52回目の日曜日

ついにこの日が巡って来た。のぶの命日は明日だけど、今日で地獄の1年が終わる。

 

のぶが亡くなったのは今日のような晴れて寒い日曜日の昼近く。朝、洗濯を済ませてあった。

 

私も今日の朝は洗濯をした。昼までの間、のぶは何を考えていたのだろうか。永遠にわからない。頭の中に膨大な事柄が浮かんでは消えて、苦しくなってしまったのかもしれない。

 

私は呑気にラジオ(安住さんの日曜天国)を聴きながら着物を縫っていた。今も同じ。私は何も変わらないのに、私の周辺は変わってしまった。私を忌み嫌い離れていく人も何人かいた。私だけが取り残される感じがする。実際にはこの1年、いろいろなことをこなしたのだけど、虚しい気持ちは常に変わらない。

 

もう戻らない日々を、1年前の自分に伝えるべきだろうか?そんなことしてもどうしようもないだけだろうか。

 

1年後がやって来るとは思わなかった。けどやって来た。それは良いことなのかわからない。

day363 お金

のぶのお金。のぶが一生懸命働いた退職金、どうしよう。

 

知り合いのファイナンシャルプランナーに相談した。

 

私のために残してくれた。本当はのぶ自身で使って欲しかったけど。考えると悲しいし無駄遣いは出来ない。

 

(自分で稼いだお金は好き勝手に使うけど)

 

ちゃんと管理したい。